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【閑話休題】物事の理解・・・正しく理解していますか?

今週は,月曜日から水曜日まで,仙台の東北大学青葉山キャンパスで,木金
をはさんで今日は東京・一ツ橋の学術総合センターで,東北大学REDEEMプロ
ジェクトの講義を受講しました.まさに今週はREDEEM三昧の一週間でした.

中には,今週は一日も会社に行かずにREDEEM三昧だった方もおられたようで
すが,仕事があふれている私のところでは,さすがにそこまでは無理.

REDEEMプロジェクトは,文科省の科学技術振興調整費によって運営されてい
て,今年は最終年度の5年目にあたります.実習以外,スケジュールをあわ
せさえすれば,すべて東京での出張講義で履修を済ませることも可能.

私は年度途中からの参加だったので,東京での出張講義だけでは間に合わな
かったため,週の前半だけ仙台に行ってきたという訳です.

☆ ☆ ☆

今日の出張講義の中でも,とくに秀逸だったのは,金研川添良幸さんの講
義.従来の常識,誤解を払拭するために,実例を挙げて物事の正しい理解の
しかたを教わりました.

例1)
アルツハイマー病のひとの脳の中は空いていますか?
→Yes

では,健常者の脳の中は詰まっていますか?

ということで,健常者の標準的な形態の脳画像を作成するために,さまざま
な人の脳のMRI画像を収集したそうです(福田寛,川島隆太,志田和人お
よび川添良幸).すると,結果は「加齢でみな空いていた」ことが分かった
そうです.つまり「健常者の脳の中は詰まっていますか?」に対する答えは
すくなくとも「Yes」ではない.

例2)
太るとメタボリックシンドロームで病気になりますか?
→No!!!

生き残っているのは,すべて小太り...
クスリ屋と結託して,売ろうとしているだけの話で,科学的根拠に乏しい.

☆ ☆ ☆

などなど,ウソの基礎科学を教えて,21世紀は応用の世紀などというのはあ
りえない話と一蹴.教科書問題は歴史だけに限った話ではなく,むしろ理科
のほうが事態はもっと深刻だとも.

金属の安全/危険の評価についても眉唾もので,ある大きさである形状のも
のがたまたま相対的に安全/危険だったということを認識した上で判断して
いかないと.

☆ ☆ ☆

最近注目を集めている"particle disease"に関しても,某化粧品会社がUV
カット効果の高いナノ粒子を含む化粧品を発売しようとして,直前に発売を
中止したという例もある.

かつては夢の科学技術と呼ばれた原子力の問題の反省から,ナノ材料につい
ても,データを積み上げつつ,国民の合意をとって了解をとって進めるべき
もののはず.

-------
たかだか90分の,20~30名ほどの講義のためだけに,わざわざ仙台から東京
まで出張していただくという,言いようもない贅沢.

科学者の良心を感じる講義でした.秀逸.
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